不倫の慰謝料請求を受けると会社に知られるか

文責:所長 弁護士 山森一男

最終更新日:2025年01月07日

1 不倫慰謝料請求をされたことが勤務先に伝わる可能性はあります

 結論から申し上げますと、ご自身が不倫をして(または不倫をしたと疑われる状況になり)不倫慰謝料の請求がなされた場合、ご自身の勤め先へそのことがに知られてしまう可能性をゼロにすることはできません。

 ただし、対応の仕方によっては、不倫慰謝料の請求があったことが会社へ知られてしまうに伝わる可能性は変わりを下げることはできます。

 具体的には、ご自身で不倫慰謝料請求者との対応をする場合に比べか、弁護士を代理人として対応する場合の方がかで、会社に知られる可能性を下げることができは変わります。

 以下、それぞれの場合について説明します。

2 ご自身で不倫慰謝料請求者との対応をする場合

 この場合、不倫慰謝料の請求があったことが会社に伝わる可能性が高まります。

 不倫慰謝料請求に限らず、家族関係に関する事件は、一般的に当事者が強い感情を持って行動をする傾向にあります。

 特に不倫慰謝料を請求する側は、感情的になることも多いため、不倫慰謝料の請求以外の行動をとることもあります。

 ご自身で不倫慰謝料請求者に対して、直接連絡を取ったり、会ったりすると、不倫慰謝料請求者の感情を逆なでし、不要なトラブルが発生する可能性があります。

 例えば、不倫慰謝料請求者が、あなた不倫相手の勤務先を調査して連絡をする、さらに直接勤務先を訪問する、ということもないとは言い切れません。

 もちろん、このような行動は、逆にあなたから不倫慰謝料請求者に対して不倫相手側から損害賠償請求が可能な場合もありますしになったり、場合によっては不倫慰謝料請求者の犯罪にもなります。

 しかし、事後的な対応ができるとしても、このようなトラブルへの対応はとても大変ですので、当事者双方にとっても、可能な限り発生させないこうしたトラブルを未然に防ぐことが大切です。

3 弁護士を代理人として対応する場合

 不倫慰謝料の請求があった際、弁護士にあなたご自身の代理を依頼することで、以降の不倫慰謝料請求者とのやり取りは弁護士が代わりに行うことができます。

 弁護士が代理人として不倫慰謝料請求者と連絡をとる場合、当事者同士が直接連絡を取り合う場合に比べると、冷静に話し合いができることが多い可能性が高まりますので、不倫慰謝料請求者が感情的な行動をとる可能性が低くなります。

 また、弁護士が代理人になった場合には、それ以降の不倫慰謝料請求者からの連絡先は、弁護士宛てとなりますので、勤務先に連絡がなされる可能性が下がります。

 さらに、弁護士から不倫慰謝料請求者に対して、事前に警告することにより、不倫慰謝料請求者がトラブルを起こす可能性を下げることができます。

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